マーシャル・バイオリソーシス・ジャパン株式会社
ハッピーマット Q&A
よくある質問
Q:ハッピーマット(HM)のメリットを教えてください。
A:以下の3点が挙げられます。
1.マウスへの利点
マウスの種本来の行動特性として、齧る・巣作り・隠れる・掘る・走る等があります。この中で主な最初の3つ、齧る・巣作り・隠れるについて、HMは1製品で促すことができ(下図参照: ICRマウスでの使用例)、マウスにとって非常に効果的な環境エンリッチメントです*4。
まず、仲間とともに齧りあい、周囲の床敷を巻き込みながら、立体感のある巣を形成していきます。マウスは自然界では被食動物でもあり、完成した巣を隠れる場所として使用します。そして、隠れる場所があることにより、闘争に発展することも少なくなり、受傷の確率も減ります*5,6。結果として、実験に使用できる匹数が多くなります。一方で、観察者にとってもみると、マウスの体全体が隠れているわけではないので観察は比較的容易です(下図参照: マーシャル英国施設の例) *7。
また、天然の麻は自然素材であり、樹脂等の人工的な素材に比べて、系統によらずマウスの嗜好性が高いと言われています(下表参照: マーシャル英国施設の例)*8。
さらに、HMは巣という繁殖に適した環境により、離乳率向上につながる(下図参照)という発表もございます*9
2. ラットへの利点
ラットがHMを巣作りに使用したという声もありますが、主にはストレス軽減の遊び道具になっています。特に金網ケージでは休憩板の代わりにHMは適していると報告されています*10,11。プラスチック製や紙製の休憩版ではラットの足蹠や被毛が糞尿で濡れて、ラットが嫌がります。結果として、休憩版であまり休憩しなかったり、逆にそこに滞在することで足蹠が腫脹したりしますが、HMでは予防効果(下図参照: 飼育36週目のCrl:CD(SD)ラット)があると報告されています*10,11。
さらに、HMは乾燥素材なので、糞尿を吸収することがなく清潔に維持されます。また、その間に空気を包む構造から保温効果もあり、ラットが好みます(下図参照)。
3.運用側の利点
マウスの場合、闘争が多く、それを防止できれば、使用できるマウスが増え、管理や治療も簡便になるため費用対効果が高くなると言えます。闘争による損失は1例として、以下(当社ミニウェビナー2024年3月8日実施より抜粋)のように試算もできます。
また、離乳率向上(下図参照)*9により、食殺が減ることが期待されます。
さらに、床敷は新しく交換しても、HMは繰り返し使用(下図参照)することにより、使用期間が伸びて、この点も費用対効果が高くなります*12。
さらに、床敷交換する際、動物の臭いがついた巣ととも移動できるため便利で、闘争防止につながっております。床敷の投入量を減らせることも期待できます。